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Life and others

財布難民の「財布の選び方」メモ

30年近く財布難民をやっているということは、自分がその時その時で「どういう財布を選ぶか」を言語化するという試みを常にしてきた、ということでもある。

なので、改めて「自分がどういう基準で財布を選んでいるか」を文章に起こしておこうと思った。

言語化した内容は常に自分の中でアップデートしているので、この記事自体はたんなるスナップショット的な意味合いしかないが、それでも文章になっていれば、誰かの財布選びの知見になるのではないかと思う。

財布の選び方

財布を選ぶ場合、

  1. 紙幣
  2. 貨幣
  3. クレジットカード類
  4. ポイントカード、割引券
  5. レシート
  6. 取り回し

の 6 つが主な考慮事項となる。

この 6 つをどのように考え、どのように扱いたいのかによって、どのような財布を選ぶか決めることになる。

なので、例えば「昼に必ず飲む薬を財布に入れておきたい」とか「チケット類を長期的に保管しておきたい」などのケースには対応しない。そういうのは別途ケースを準備してやっていくかたちになる。

紙幣はどうあるべきか?

紙幣(千円札、五千円札、一万円札)は、

  1. 絶対に折りたくない→長財布
  2. 半分折れるくらいまでなら→二折り
  3. 半分以上ぴっちり折って入れてもよい(折りめに抵抗なし)→コインケース系

のいずれかになるかと思うが、キャッシュレス時代であることを踏まえても「紙幣は扱いやすくないとダメ」というこだわりをもっている人は多いかと思う(自分もこれ)。

自分は 3 のように「きっちり紙幣を四つ折りにしたものでも、とりあえず収納できればOK」みたいなタイプではないので、少なくともメインの財布がコインケース系になることは考えづらい。

「合計 3,000 円のお会計になります」と言われて、折りたたまれた 3,000 円をそのまま出すか、あるいは一度開いて出すのか、そういった所作の面で考えるのも悪くないと思う(所作の良し悪しは、このドキュメントでは問わない)。

貨幣はどうあるべきか?

貨幣(1円玉、5円玉、10円玉、50円玉、100円玉、500円玉)は、

  1. 紙幣と同じ財布にないとダメ、かつ扱いやすくないと嫌だ→長財布/二折り
  2. 紙幣と同じ財布でいいが扱いやすさは考慮しない→二折り
  3. 特にこだわりはない→コインケース系

というかたちになる。

どのような状況であっても現金で決済をすればおおむね貨幣による釣り銭は発生するので、それらをどう取り回したいかを重点的に考えればよい。

自分の場合は「基本は紙幣のみで決済し、釣り銭は一律コインケースに流し込んで、あとで整頓」という方法をとっており、メイン財布のコイン入れにおいてはある程度自由度が高い。なので Apple AirTag だけをポイと入れておいたりとか、そういったことをしている。

飲料の自動販売機など「貨幣と紙幣を確認したうえでうまく支払いたい(小銭を多く払ってなくしていきたい)」ような取り回しもあったりはするので、頻度によってどういった財布を選ぶか決めるのも悪くはないかと思う。「足りるだろ、と思って小銭入れだけ持っていったら小銭の中身が足りず紙幣を持ち出す羽目に」などのレアケースも考慮できるならしておきたい。自分の場合は「コインケースに千円札を1枚入れておく」という運用で対処している。

クレジットカード類はどうあるべきか?

キャッシュレス時代において最大の関心事といえばこれになるかと思う。

  1. カードがいっぱいあるし、紙幣・貨幣と一緒になっていて、扱いやすくないと嫌だ→長財布
  2. カードはいっぱいあるが、紙幣・貨幣とは一緒でなくてもよい→二折り/カードウォレット
  3. カードはあまりないが、紙幣・貨幣と一緒になっていて、扱いやすくないと嫌だ→長財布/二折り
  4. カードはあまりなく、紙幣・貨幣とは一緒でなくてもよい→二折り/カードウォレット、ミニマムウォレット系
  5. カードのみがよい→カードケース

多数のクレジットカードを TPO に応じてシュパシュパシュパッと扱ったりしたいのであれば二つ折りかカードケースが最適解になる。

そこに紙幣・貨幣が入ってくると「取り回しとして、どの要素もまんべんなく扱いやすくないとダメかどうか」という評価尺がうまれる。これが是か非かで財布のサイズや収納力に制限が生じる。

個人的な感想としては、すべての要素をギチギチに詰め込むタイプの二折りやミニマムウォレットは、買い物の機会そのものがあまりなければ非常に良い選択肢なのだが、カードを頻繁に出し入れして買い物をするユースケースとは、相性があまりよくない。

つまり買い物で財布を出す頻度が高い人は、そもそも収納力やサイズに全振りしているミニマムウォレット系とは相性が悪いということになる。これをスマートに解決できるタイプのミニマムウォレット系はあまりない(あるにはある)。

ポイントカード、割引券はどうあるべきか?

この2つは財布の選び方の基準には微妙に当てはめづらいのだが、

  1. クレカ、紙幣・貨幣と一緒じゃないと嫌だ→長財布、あるいは運用再検討
  2. 一緒じゃなくてもいい→カードケース系

という分類がよいかと思う。

ポイントカードや割引券は、実質「店ごとに使える通貨」といった位置づけの要素であるため、何がどれだけあるかの管理と、それを常に持ち運ばないといけないという気持ち面での運用の難しさがある。

一生懸命なにがなんでもやらなければいけないのであれば、やはり大容量の収納を用意すべきかなと思うが、気持ち程度でよいのであればカードケースなどで十分かと思う。

ただそれにしても「いま手元にはどんなポイントカードと割引券があり、ポイントはいつまで使えるのか」は記憶しておく必要があるので、難易度自体はやはり高い。

レシートはどうあるべきか?

レシートは「買い物をしたあとに出てくる紙」というだけなので、特段財布に入っていないといけないものではない。ただ、支払いの導線から「なんとなく財布に入れておいてしまう」ものになっているので、気がつくとレシートがあらゆる収納領域を圧迫、という状況になりがちである。

個人的には、レシートは財布の外にあってよく、個別に何かを用意するのであれば、小さく切ったクリアファイルなんかでまとめておけば、それで十分ではないかと思う。確定申告のためにきれいな状態で保存したいというのであれば、それ専用のビルフォルドウォレット(札入れ)なんかがあればより完璧ではあるが。

取り回しはどうあるべきか?

クレジットカードでもちらっと触れたが、

  1. 頻繁に財布の出し入れが生じる→長財布
  2. そこまで頻出しないが、ある程度の額で現金が必要→二折り
  3. そこまで頻出せず、現金の必要性もあまりない→マイクロウォレット系

といったように、財布をそもそも出す機会が多いかどうかによって「出したあとの行動」を踏まえて選ぶ、ということがある。

「基本的にスマホの QR コード決済や Apple Pay でやってるので、保険的に物理カード数枚と現金数万円程度あればいい」みたいなのであればマイクロウォレット系が活きる。

逆に「カードもいっぱいあるし、現金もレシートも割引券も一緒くたにパパッと扱いたい。だからサイズはやむを得ない」というのであれば長財布が活きるだろう。

大きさは少なからず取り回しの利便性にかかわるので、大きさを犠牲にして利便性を取るか、コンパクトさに全振りするか、基本的にはそのどちらかになるのではないかと思う。